第08回
- 講演者 : 木村 正人 氏 (金沢大学)
- 題目 : 衝突と分裂を繰り返す多角形運動と雪の結晶モデルへの応用
- 日時 : 平成27年12月15日(火)16:30 – 17:30
辺の向きを保ったまま運動する平面内の多角形の時間発展モデル について紹 介する.これは,平衡形に近づく結晶運動のモデルとして Angenent-Gurtin(1989)およびJean E.Taylor(1991)で 提唱されたクリスタラ イン運動が最初である.彼らは多角形の各辺に クリスタライン曲率(多角形 曲率)を定義し,曲率流方程式の 離散版に相当するものを考えたが,その後 Hele-Shaw流れの移動境界 問題などにも拡張されている.今回の講演では,正 六角形を結晶の平衡形 とするクリスタライン運動において,辺の衝突や分裂 を許した新たな 多角形運動の枠組みを説明する.応用として,簡略化された 雪の結晶モデル とその数値計算例を示す.本研究は田中智恵(金沢大学自然 科学研究科 数物科学専攻)との共同研究である.
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