脊椎動物の骨は,骨に加わる力に耐えるため,力に依存して形がつくられると考えられている.この仮説を確かめるために,演者らはトポロジー最適化を用いて,剛性の高い構造を生成し,骨の形を再現できるか調べている.研究対象の魚類の椎骨(ついこつ)は種によって異なる形を示す.椎骨の形の多様性はそれぞれの魚種の運動様式と関連が見られたことから,力によって椎骨の形が決まると仮定した.本講演では,トポロジー最適化を用いて,生物実験と対応させながら構築した数理モデルを紹介する.さらに,計算結果を魚類椎骨と比較することで,骨の形と力の関係を議論する.
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