第05回
- 講演者:那須 弘和 氏(東海大学)
- 題目:3次元単線織多様体上の曲線の変形障害について
- 日時:平成24年7月20日(金)16:30〜17:30
Mumfordは3次元射影空間内の非特異曲線のHilbertスキームが生成的に被約でない(generically non-reduced)既約成分を持つことを示し、 この事実をHilbertスキームの病理と名付けた. 向井茂氏との共同研究において, Mumfordの例を一般化, もしくは簡易化し, 多くの3次元単線織多様体に対し, その上の非特異曲線のHilbertスキームが非被約成分を持つことを示した. 本講演では, この結果を紹介するとともに, これらの非被約性(特異点)の原因である曲線の変形障害について、 多様体上の別の有理曲線(第1種例外曲線)との関係に焦点をあてて、説明する.
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