二次形式の表現の個数はある種の平均を取れば、局所密度の積で表すことが出来る。 この結果はジーゲル公式と呼ばれ、大域的な量（の平均）を局所的データに結び付ける二次形式論の重要な定理である。

本講演では、ジーゲル公式の簡単な例や応用から始め、筆者による四元数体上の歪エルミート形式に関するジーゲル公式の類似の解説を目標とする。

四元数体上の歪エルミート形式に関してはHasse の原理が成り立たないにも関わらず、上記のような大域理論と局所理論を結び付ける公式が得られる。

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