第16回
- 講演者: 野村 隆昭 氏 (京都大学大学院理学研究科)
- 題 目: 等質ジーゲル領域の対称性条件をめぐって
- 日 時: 平成 16年 11月 30日(火) 16:00 〜 17:00
- 場 所: 数学科セミナー室 4号館 3階
ジーゲル領域は1950年代の終わりに Piatetski-Shapiro によって 導入されたものである. Piatetski-Shapiro 自身は意図しては いなかったが,この領域から数多くの非対称な有界等質領域が提供されることになり, 結果として,E. Cartan が 1935 年に提出した問題の解答を与えることになった. こういった背景から自然に生じる問題として,等質ジーゲル領域の中での対称領域の特徴付けがある. 本講演では,講演者の最近の研究を中心に,対称性を特徴付ける 定理をいくつか述べる.
The notion of Siegel domains has been introduced by Piatetski-Shapiro in the late 50's. Though not originally intended by Piatetski-Shapiro himself, these domains turned out to provide many nonsymmetric homogeneous bounded domains, and thus gave an answer to E. Cartan's problem posed in 1935. A natural question is how we characterize symmetric domains among homogeneous Siegel domains. I will present some of symmetry characterization theorems focusing on my recent works.
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