本講演では,nonstandard growthというタイプに分類される汎関数 のうち,double phase type と呼ばれものの最小点を与える関数(写像) の正則性の問題を扱う. double phase typeとは,汎関数を定める被積分関数の,未知関数の微分 に関する増大度の指数が定義域のある部分集合ではp,その補集合ではq(>p)と なるタイプを言う.このタイプの汎関数に対する解の正則性の問題は, 2015年にMaria ColomboとGiuseppe Mingioneの共著で,相次いで発表 された論文で取り上げられて以来,盛んに研究されるようになった. 本講演では,このタイプで,さらに上記の指数p,qが関数となっている場合 に対する部分正則性(小さい集合を除いての正則性)に関して最近得られた 結果を報告する. [<6>]