この講演では, 準射影代数多様体上において, 負のリッチ曲率を持った完備ケー ラー・アインシュタイン計量の体積増大度について議論する. この計量が存在 するためには, 対数的標準束に対する曲率の正値性が必要なのだが, その境界 における退化が計量の体積増大度及び無限遠挙動と関わると目論んでいる. そ こでそれに関して, G. Schumacher および N. Mok の結果を参考にしてたてた私 の予想についてこの講演で述べたい. また実際に, 境界が一般型またはカラビ・ ヤオである場合に, 予想解決に向けた私の現在進行中の研究を報告する.
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