1923 年にアレキサンダー多項式と呼ばれる結び目の多項式型位相不変量が定義されて以来,その係数に関しては様々な研究が行われている.
近年コンピューターの発達に伴い,その零点の配置に関して様々な興味深い現象が発見されている. 結び目としては特に,「全ての零点が実数」であるものや「全ての零点の大きさが1」であるものが興味深い. 2成分絡み目では,向きに応じて上の性質が入れ替わるものも存在する.
本講演では具体例を交えながらそれらを解析する手法を示し,得られた結果(村杉邦男氏(トロント大学)との共同研究)の一部を紹介する.
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