コンパクト型エルミート対称空間 \(G/K\) のラグランジュ部分多様体 \(L\) を 考える。 \(L\) が(大域的に)タイトであるとは、 \(L\) と \(g・L\) が横断的に交わるような任意の正則等長変換 \(g\)について、その交点数が一定で \(\mathbb{Z}_2\) 係数のベッチ数の和に等しくなるときをいう。
本講演では、現在得られているタイトラグランジュ部分多様体の分類結果を述べるとともに、 Arnold-Giventalの不等式と積分幾何の方法による、 実形の大域的なタイト性の証明の概略を具体的な例を用いて説明したい。
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