表面拡散流方程式は1957年にMullinsによって、拡散による 粒界溝の表面プロファイルの変化を記述する方程式として紹介された。 また、1994年にCahnとTaylorによって、界面の 表面エネルギーのH^{-1}-勾配流として表面拡散流方程式が 導かれることが報告され、 さらに1996年にはCahnとElliottと Novick-Cohenによって、あるCahn-Hilliard方程式の特異極限をとることで表面拡散流方程式が導かれることが報告されている。 本講演では、平面内の有界領域における2相境界運動が 表面拡散流方程式によって記述されるモデルについて考え、 このモデルの可解性や定常解の安定性に関する結果を報告する。
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