球面、平面、双曲面をパラメータ空間とし、その距離を共分散とする、 多変数のガウス過程(ガウス型確率場)を考えよう。 一般論では、 共分散行列が正定値であることとそのような確率場の存在は同値で あるが、それを証明するのはそう簡単ではない。 P.Levy は球面の場合、 T.T.Chentsov は平面の場合に各々幾何学的概念を用いて、構成的に存 在を証明した。 射影幾何から見ると、この2つの構成には、類似点があり、そのまま双曲面パラメータに拡張出来る。 このような構成方法 により、多次元時間の加法過程的なものの特徴付けが可能となる。
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