炭化ケイ素などの鉱物の結晶が成長していく際に、結晶の表面に鉱物分子スケールの螺旋状の模様がしばしば観察される。 このような成長は、螺旋転位による結晶成長と呼ばれ、結晶化学の分野では基本的な成長機構の1つとしてよく知られている。 講演では、こうした結晶成長現象を記述する非線形拡散方程式を用いた数理モデルおよび界面方程式を用いた数理モデルを取り上げ、 これらの方程式に現れるスパイラル解の存在や性質について得られた数学的結果を紹介する。 [<6>]