第10回

  • 講演者: 本間 泰史 氏 (早稲田大学理工学部)
    • 題目: カシミール作用素とボホナー恒等式
    • 日時: 10月28日(月) 14:40 〜 15:40
    • 場所: 数学科セミナー室 4号館 3階

ディラック作用素の主表象の代数的な構造は、クリフォード代数として知られている。 我々は、ディラック作用素を共形共変一階微分作用素へ一般化し、その主表象の代数的な構造を調べる。 実は、その主表象はリー環so(n)の展開環を用いて表せることがわかる。 特に、一般カシミール元の関係式が微分作用素に対するボホナー恒等式(ボホナーワイゼンベック公式)に対応している。 この意味で、 univeral Bochner identitiesを得ることに成功したと言えよう。 ケーラー多様体の場合でも同様の議論が可能であり、この場合にはu(m)の展開環を用いることになる。

[<6>]