磁性体中の電子スピンの動きを記述するLandau-Lifshitz方程式や、 液晶の配向ベクトルの動きを記述するEriksen-Leslieモデルなど、ベクトル値発展方程式(系)について考える。 これらの解は、時間発展の際各点でベクトルの長さを変えないという特徴を持つ。 ここでは、Landau-Lifshitz方程式を中心に扱い、長さ保存性およびエネルギー構造を共に継承する差分スキームを提案し、 このスキームに対する一意可解性、収束性等などの結果や、現時点での問題点、それに対する改善案などにについて報告する。 時間があれば、他のモデルなどについても言及する。